ぼくの太陽 きみの星
「全部おいしそう~」

「鷹耶くんはどれがいい?」

「う~ん、じゃあ、これをもらっていいですか?」

「あ、それダメ!

未怜が狙ってるやつ!」

「んじゃあげるよ」

「ちょっと未怜ちゃん!

それ鷹耶くんにあげなさいよ」


本物の家族みたいな、なごやかな風景がリビングに繰り広げられる。

何だか嬉しかった。



……これで、パパがいてくれたら。


ふとそんな思いが脳裏をかすめる。



鷹耶のお父さんじゃなくて、未怜のほんとのパパ。

やさしかった、いつも笑顔だったパパ。



(未怜はお父さんと仲良かった?)


少し前の、鷹耶との会話を思い出す。




会いたい。



パパに。
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