ぼくの太陽 きみの星
「あたし、もっと堂々とデートしたいし、鷹耶が好きって、あたしが好きなのはこの人って胸張って言いたいの。

だって、何もやましいことなんてないのに」

「未怜……」


鷹耶はあたしをぎゅっと抱きしめてくちづけた。


「かわいいこと言うね。

……やべ、今のでやられた。

もう一回いい?」

「きゃっ……ちょっと」




再び鷹耶があたしの横にどっさりと倒れ込むと。

腕があたしの肩に回って、抱き寄せた。


あたしは小声で訴える。


「なんだか、こわいの」


鷹耶はにっこり微笑んで、何が?というように首をかしげる。


「このままじゃ、いつか鷹耶がどこかへ行っちゃいそうな気がして……」

「どうして?」

「……わかんないけど」

「大丈夫。オレは未怜だけだから」


鷹耶はあたしの体をしっかり抱きしめた。


「最初から、ずっと。

……もし離れたとしても、ね」


(もし離れたとしても)


離れたくないよ。

鷹耶。


ずっと一緒にいたい。



あたしは確かなもの……鷹耶の温かい体にぎゅっとしがみついた。
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