ぼくの太陽 きみの星
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そんな二人の秘密の生活。

バカンスはいつまでも続くと思ってた。


……のに。




部活から帰って、汗を流そうとして、ふとお風呂につかりたくなった。


「ねぇ、お風呂一緒に入らない?」

「え?」


思いつきで鷹耶に声をかける。



あたしもちょっと調子に乗ってたのかもしれない。




「オレが洗ってあげようか」

「いい。自分で洗う」

「何だよ、せっかく一緒に入ってるのに」

「いいの、恥ずかしいもん。

鷹耶は浸かってて」

「……」


鷹耶は浴槽のフチにひじをついて、体を洗うあたしをじっと見てる。


「そんなに見ないでよ」

「気にしない、気にしない」




やがて、二人で浸かった浴槽の中で。

あたしを後ろから抱きかかえた鷹耶の両手が、体にするすると巻き付いた。
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