ぼくの太陽 きみの星
「もし帰りたくなったら、あたしのことはいいから、このお金でタクシー乗って帰りなさい。
……いい?」
「……はい」
あたしはうなずいた。
「……あの」
あたしは、またピンヒールをはいて出かけようとしているマリカさんに、おずおずと声をかけた。
「ほんとうにありがとうございます。
どうしたらいいのか実は困ってたんです。
……こんなにしていただいて……あの、いいんでしょうか」
「……実は、あたしもね」
マリカさんは肩をすくめた。
「あんたと同じなのよ。
昔に家出して、そのまま一回も帰ってないの。
親とはそのとき別れたきり」
「……ああ」
「だから、家出人見たら放っておけないってわけ。
……ごめんね、遅刻しそうだし、もう行くわ。
帰ったら、なんで家飛び出したのか話聞かせてよ。
じゃね」
「……」
あたしは無意識に、あわただしく出ていくマリカさんに手を振り返した。
……いい?」
「……はい」
あたしはうなずいた。
「……あの」
あたしは、またピンヒールをはいて出かけようとしているマリカさんに、おずおずと声をかけた。
「ほんとうにありがとうございます。
どうしたらいいのか実は困ってたんです。
……こんなにしていただいて……あの、いいんでしょうか」
「……実は、あたしもね」
マリカさんは肩をすくめた。
「あんたと同じなのよ。
昔に家出して、そのまま一回も帰ってないの。
親とはそのとき別れたきり」
「……ああ」
「だから、家出人見たら放っておけないってわけ。
……ごめんね、遅刻しそうだし、もう行くわ。
帰ったら、なんで家飛び出したのか話聞かせてよ。
じゃね」
「……」
あたしは無意識に、あわただしく出ていくマリカさんに手を振り返した。