ぼくの太陽 きみの星
どこで聞けばいいんだろう。

不動産屋?

――もっとダメか。




「もう、どケチ!お役所仕事なんだから!」


ぷんぷん怒って未怜ちゃんが戻ってきた。


「でも、新入生なら、ここじゃなくてあっちの構内での講義が主だって、教えてくれた」


未怜ちゃんが指さしたのは、道路を挟んで反対側の敷地。


「……ずいぶん広そうだね」

「……うん」

「探すにしても、どの講義取ってるかもわかんないし、どうしようか」

「……」


話しながら、1回生がいるという構内を歩き回っていると、


講義が終わったのか、少しずつ人があちこちの建物から出てきた。

大勢が向かっている先に、どうやら学食らしい建物が見えた。


「ほら見て未怜ちゃん、あそこ学食みたい」

「……ほんとだ。行ってみよっか」


広い学食は想像していたよりおしゃれで、見渡す限りのテーブルに学生たちが座ってる。

がやがやして活気があった。
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