ぼくの太陽 きみの星
口をあんぐり開けて絶句してるあたしを見て。




今まで穏やかな外向きの微笑みを浮かべていた鷹耶の黒い瞳がいたずらっぽくきらめき――


口の端がぐっとつり上がって――




意地悪そうにニヤッと笑った。




(―――!!?)




いつもの鷹耶の憎たらしい笑顔。



「お、かあさん?」

「うん」

「さっきの人が?」

「うん」

「……」

「まだあの人36歳だからね。

まだまだ現役でしょ。

オレみたいな息子がいるようにはとても見えない」


まだ二の句をつげないでいるあたしに。

鷹耶は楽しそうにくすくす笑った。

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