ぼくの太陽 きみの星
「もうっ、意地悪、ばかっ、キライ、キライッ」

「イテッ、ちょっ……ちょっと待て」


ソファに置いてあった小さいクッションを盾にして応戦の構えの鷹耶に、ポカポカ殴りかかる。




げらげら笑う鷹耶に、あっさり両手首を捕まえられた。

そのままソファにどさっと二人で倒れ込む。



鷹耶の腕が、あたしをぎゅっと抱きしめた。





「――未怜。


会いたかったよ」





ずっと聞きたかった言葉。



緊張が解けて、どっと涙があふれた。




「……鷹耶」



二人の唇がぴったりと重なって――




半年の距離と時間が、うそのように縮まる。
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