ぼくの太陽 きみの星
「未怜が飛び出してから、父さんとサシでじっくり話してね。

父さんが言うには、未怜が20歳になるまでは親の責任下・監督下にあるわけだし、オレたちのことは絶対に許すわけにはいかないって。

まぁ父さんよりもむしろ、未怜のお母さんが絶対に許したくなかったみたいだけどね。


父さんもお母さんも、二人が同じ屋根の下にいたから”間違いを起こした”んだと思ってる。

若い時の一時的な燃え上がりだろうってね。


だから、距離を置くほうがいいだろうっていうことになったんだ。


ただ、20歳になって、まだお互いに気持ちがちゃんとあるようなら……」


ゴクッ。

喉が鳴った。


「……そのときは、好きにしろって」


驚いて、息を吸い込む。


「……ほんとに?」


「ただ、そのことは一切未怜には言うなって。

未怜の方も、オレが近くにいなくなれば、そのうち熱が冷めて別の新しい”健全な”相手を見つけるかもしれないから。

そこは未怜の自由にさせろってさ」

「……ああ。

そういうこと……」


あたしは納得してうなずいた。
< 275 / 295 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop