ぼくの太陽 きみの星
4年ぶりの琢磨くんは、声も変わったし、すっかり背が伸びて、精悍な顔付きになっていたけれど。

くるくるとした茶色い大きなキラキラした目、茶色い髪、人なつっこい笑顔。


基本は何も変わってない、昔のままに思えた。



(琢磨くん、全然変わってないなぁ)



相変わらず爽やかで、屈託がない、好青年。




(――あたしは変わったのにね)



苦々しい思いで、玄関の扉を開けた。



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あたしは速水未怜。


はやみ・みれ、と「み」が続くのがちょっとイヤだったりする。

いたって普通の女子高生。



共働きの両親は遅くなるまで帰ってこない。

けど、もうそれが寂しいなんて思う年頃じゃなかった。


なんせもう高2だし。

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