ぼくの太陽 きみの星
自分の部屋がある2階への階段を昇る途中、なんだかイヤ~な予感がした。



階段を昇りきったとき。


向かいの扉が何の前触れもなく開いた。




「きゃあっ」


後ろから羽交い締めにされ、あたしは思わずじたばた暴れた。



(鷹耶(たかや)……)



「お兄ちゃん!」



(もしかして、さっきの……)


脳裏をかすめる懸念。



「……さっきの、好感度が服着て歩いてるみたいなヤツ、だれ?」


耳元で囁く声。


――やっぱり、見られてた。



鷹耶の指が制服のすき間から侵入して、脇の下に入ってくる。


「お兄ちゃん……やめてよ、ちょっと、くすぐったいってば」

「さっきの、だれ?」


どこかからかうような口調で、同じことを聞く。

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