ぼくの太陽 きみの星
琢磨くんは紅茶を飲み干すと、首をかしげて続けた。


「未怜ちゃんのことは、ずっと気になってた」

「……」

「また会えてすごくうれしいけど……。

未怜ちゃん、何だかすごくさびしそうだなって思ったんだ」


琢磨くんの真摯な瞳がまっすぐあたしを貫く。

くりくりの茶色い大きな瞳。


子どもみたいな、純粋な瞳。


「ぼくは頼りない、ただの高2のガキだけど……

ぼくが、未怜ちゃんの助けになってあげられないかな?


馬鹿なこと言ってるのはわかってる。

でも、未怜ちゃんの力になりたいんだ。

何でも話してほしいし、頼ってほしいと思ってるから」


(琢磨くん……)


こんなセリフ、琢磨くんじゃなかったらクサくて思わず吹き出してたかもしれないよ。

でも、真剣な眼差しから、本気でそう思ってるのがわかるから。


「……ありがと」


素直な気持ちでそう言った。
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