ぼくの太陽 きみの星
「あの……琢磨くん」


「――琢磨?」


肌をくすぐる指がぴたりと止まった。


「琢磨って、どこかで聞いた名だな」

「……」

「……もしかして、小学校の同級生?」

「……うん」

「前お母さんが言ってた、初恋の相手ってやつ?」

「……あの、2年になって同じクラスになって……」

「ふぅん」


一見興味なさげな、曖昧な返事。

と、突然、ぐるりと強引に体を振り向かされる。


「きゃっ」

「さっきはどんな顔してキスしたの?

――あいつと」


白い頬にうっすらと、意地悪な笑みを浮かべる。


「ほっぺたにちょっとされただけだってば」

「……そんなの許さないからね。

未怜はオレのものなんだから」


そう言って笑うと、形のよい唇が押し付けられた。
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