ぼくの太陽 きみの星

4.ふたりの時間

次の日は、とてもじゃないけど学校には行けなかった。

ひどい頭痛がするからと、学校を休む。


――頭痛がするっていうのは決してウソじゃなかった。



次の日も、またその次の日も。

ズル休みは続く。



だって。

――どんな顔して会えばいいの?



あんなことがあった後に。





「あいつから、連絡ないの?」


ほんとの病人みたいに、ふらふらと1階に降りたあたしに。

鷹耶は優雅にソファに腰掛けて長い足を組み、目だけこちらを向いて聞いた。



「……」


鷹耶の問いかけには答えず、黙って紅茶を淹れる。

鷹耶から一番離れた位置の一人掛けのソファに浅く腰掛けた。
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