ぼくの太陽 きみの星
(自分で言えって言ったくせに……)


鷹耶はあたしを後ろからぎゅっと抱きしめ、髪に顔をうずめると、それきり黙ってしまった。


「お、兄ちゃん……、ねぇ、お兄ちゃん?」

「お兄ちゃんお兄ちゃんって」


鷹耶は笑う。


「だってお兄ちゃんだもん」

「未怜はそればっかりだね」

「お兄ちゃんの……意地悪……」


二人の間に沈黙が落ちた。



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鷹耶は血のつながらない兄。

ママが鷹耶のお父さんと再婚したから。


こんなの、いまどき漫画やドラマでもこんなベタな設定ないって。

しかし、事実は小説より奇なりってわけで。



まさか自分がこんなことになるなんて。





1つ上の兄ができるってママから聞いたとき、あたしは正直かなり当惑した。


「キモオタデブだったらどうしよう」

なんて心配したりしてたっけ。


ちょっとかっこいい人だったらいいな、とか無邪気に思ってた。
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