ぼくの太陽 きみの星
「お兄さんとなんて、やっぱり……いびつだと思う」

「……」


あたしは恥ずかしさで下を向いたままだった。


「それに……ぼく、こんなこと言うのイヤだけど……。

あの人は……お兄さんは、何か危険な感じがするんだ。


なんか、肉食獣みたいな……」


言ってしまって、琢磨くんは少し眉を寄せて唇を噛んだ。


「いや、こんな話やめとこ」


気持ちを切り替えるようにさっと顔を上げ、明るい声で言う。


「でも勉強になった。

ぼく……独りよがりで、女の子の気持ちを全然わかろうとしてなかったって、よくわかったよ」

「……」


思わず顔にぼうっと血がのぼる。



「恥ずかしがることなんかないよ。

感じてる未怜ちゃん、すごくかわいいから」

「やだもう、やめて!」
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