ネコ専務シリーズ2
「私は怪猫10000面相だよ。本当に
 本物の私なのか、ニセモノが私をかた
 っているのかと、

 そなたたちとそこにいる警察の諸君が
 頭を悩ませているんじゃないかと思っ
 てね。ちょっと声だけ変装させてみせ
 ただけさ」

フフフフッと含み笑い。

「分かるのだよ。なにしろ、私の部下を
 ひとり、そなたたちの会社に潜り込ま
 せているからね。そなたたちの動きは
 筒抜けさ。

 FBIのネコラス刑事が来ているだろ
 う?ちょっと代わってくれないか?」

なるほど、、本当に社員に犯人グループ
の仲間が潜り込んでいるのか、こちらを
混乱させようとハッタリをきかせている
のかは知らないが、情報はかなり筒抜け
のようだ。

周副社長はしぶしぶ、受話器をネコラス
刑事に渡した。
 

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