ネコ専務シリーズ2
しかし彼らが高校2年生の夏休みの
ある日。

父親のネコ画伯と一緒に、広島県の尾道
に港を見下ろす風景を描きにいった赤
トンボは、父親から、

「赤トンボ、お前、一度ウサギがサッカ
 ーしているところを描いてみたら
 どうだ?」

と提案されてしまい、彼女はそれを
渋々承諾するはめになった。
(ネコ画伯にはみんな何となく逆らい
 にくいのだった)

赤トンボはこうして、来週にウサギたち
のサッカー部が高校のグラウンドで行う、
他校との練習試合を水彩画で描く羽目に
なってしまったのであった。

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