ネコ専務シリーズ２

夜が明けて、朝の９時半。ネコ専務が
起きたらかわいらしく「ゴロニャ～ン
（ねえん、パパ～、あれ買って～ん）」
とおねだりしようと待ち構えていた
シロだが、

いつまで待っても起きないネコ専務に
業を煮やして、自ら起こしにかかる。

「ニャ～、ニャ～、ニャ～、ニャー」

耳元でしつこく鳴く愛猫の美声に、
ぐっすり眠って、何の夢を見ているの
かうっすら笑みを浮かべていたネコ
専務は、

「なんだよ～、ハニワ？」

と言いながら、のそのそ起き出して
きた。

「シロ～、今日は会社休もうと思って、
　のんびりしてたんだよ～。
　どうしたの？　ご飯？」

「ニャ～、ニャ～」

いつになくネコ専務にじゃれつき、
甘えてくるシロの姿に、ネコ専務は
首をひねりつつ、キャットフードの
用意を始める。