イミテーション・リング
第二章 口に出せない願い事。
私、水嶋奈緒(みずしまなお)は、両親と都内のマンションに住む、どこにでもいる平凡な女子高生。
毎朝、痴漢にムカつきながら満員電車で私立の一応、進学校に通っている。
なぜ一応か?!と言うと進学校らしからぬ、のんびりとした学風でとても進学校とは思えないからだ。
「奈緒ぉぉ、おっはよぉぉ!」
「ねぇ、Mステ見た?!やっぱ、嵐の中じゃ桜井君が一番だよねぇ!」
教室に入るなり飛んで来てくれるのは入学当時からの友達の美樹(みき)と真理香(まりか)。
「コラァ、チャイム聞こえなかったのか?!早く席に着け!」
と、チャイムと共に教室に入ってくるのは、このクラス担任で科学担当、剣道部顧問の通称「小池ちゃん」こと小池篤(こいけあつし)。
キュートなベビーフェイスをごまかす為、いつも渋めのスーツを着て、すました顔で教壇に立つこの男こそが、何を隠そう、私のせっくすの相手なのだ。
毎朝、痴漢にムカつきながら満員電車で私立の一応、進学校に通っている。
なぜ一応か?!と言うと進学校らしからぬ、のんびりとした学風でとても進学校とは思えないからだ。
「奈緒ぉぉ、おっはよぉぉ!」
「ねぇ、Mステ見た?!やっぱ、嵐の中じゃ桜井君が一番だよねぇ!」
教室に入るなり飛んで来てくれるのは入学当時からの友達の美樹(みき)と真理香(まりか)。
「コラァ、チャイム聞こえなかったのか?!早く席に着け!」
と、チャイムと共に教室に入ってくるのは、このクラス担任で科学担当、剣道部顧問の通称「小池ちゃん」こと小池篤(こいけあつし)。
キュートなベビーフェイスをごまかす為、いつも渋めのスーツを着て、すました顔で教壇に立つこの男こそが、何を隠そう、私のせっくすの相手なのだ。