~ババアとあたし~
目が覚めた。


あたしは、ひどく汗をかいていた。


夏の夜ということもあるが、そのせいだけではない。


「またあの夢・・・」


あたしはベッドを抜け出すと、部屋を出て一階に降りていった。


外はまだ薄暗い。


時計を見ると、まだ3時半を回ったところだった。


喉の渇きを潤すため、キッチンでコップ一杯の水をゴクリと一気に飲み干す。


───もう何度同じ夢を見ているか分からない。


クソババアとのケンカ。そして、階段から転げ落ちるあたし。


嫌な夢だ。


どうしてこんな夢を見ないといけない?あたしが何したっていうんだ?


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