オレンジ色のあの日
始まりの人物
俺は過去の記憶の中で俺の人生の中で初めて友達になったアイツのことを思い出していた。名前も顔も歳もどこで出会いどこに住んでいたかもすっかり忘れてしまったがただアイツがいて俺に言った言葉はハッキリと覚えてる。
[朝日より夕日が好き。]
なんでアイツはそんな事を言ったのかは分からない。
ただその言葉だけをなぜか覚えてあるんだ。なぜ覚えてるのだろう。
そこまで印象的な言葉でもない。ただのアイツの好みじゃん。と思うけど俺のうやむやな過去の記憶の中でこれだけハッキリと覚えてるのだ。
なんで・・・なんでだろう。
ただそんな事を思っててもやっぱり思い出せない。
だから俺はもう一度アイツと会って話してみたい。
と言っても名前も顔も歳もどこで出会いどこに住んでいたかもすっかり忘れてしまっているのだ。会って話すのは絶対に無理だろう。
そう思いながらも俺はアイツに会う。って事でいっぱいいっぱいだった。