ウルフな彼

2人を見送った
あたしたちは
一旦本拠地に
戻ることにした。



「あ。そういえば
由羅、
オレが優秀したら
本当にオレと
結婚すんの?
家とか帰りたく
ないわけ?」

「うん。もういいよ。
あたし家族とか
友達とかそーゆうの
どうでもいいし」



それにオウガとなら…





あたしはそう言いかけた
言葉をぐっと飲み込んだ。



あ、あたしったら…
今なにを…!?





「ふーん。
でも友達や家族は
大事にしないと
だめだろ」

「いいよ。
都会には汚い人間しか
いないの。
あたしはもう
あんな世界で
生きていきたくない」



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