ウルフな彼
「ふーん…。
そうなんだ。
大変だね」
「た、大変だねッて…!」
「悪いけど…
部外者のオレが
家庭の問題に
首を突っ込むわけには
いかないから」
失望した。
いや、あたしが
厚かましかったの
かもしれない。
でもあたしは…
守ってくれるって
言ってくれた
あの言葉を…
信じていたのに。
それからあたしと
先輩はギクシャク
していった。
このままにしたく
なかったあたしは、
子雪に相談しようと
隣のクラスに行った。
でもそこに
子雪の姿はなかった。