ウルフな彼

「ふーん…。
そうなんだ。
大変だね」

「た、大変だねッて…!」

「悪いけど…
部外者のオレが
家庭の問題に
首を突っ込むわけには
いかないから」



失望した。

いや、あたしが
厚かましかったの
かもしれない。



でもあたしは…



守ってくれるって
言ってくれた
あの言葉を…


信じていたのに。





それからあたしと
先輩はギクシャク
していった。



このままにしたく
なかったあたしは、

子雪に相談しようと
隣のクラスに行った。



でもそこに
子雪の姿はなかった。



< 63 / 91 >

この作品をシェア

pagetop