ウルフな彼

「私…実は
レンさんの考えに
ついていけなくて…

ここに来たのも
迷ってた私を
レンさんが勝手に
連れてきただけだし…。

怖いから逃げて
きたんですけど…

1人じゃ怖かったんです。
良かったら一緒に
行きませんか?」



スッと差し出された
彼女の右手。



「良かった。
あたし迷っちゃって…」



あたしがそう言った途端

わずかに形が変わった
彼女の唇。



そう彼女は
かすかに笑ったのだ…。



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