可愛いなんて大嫌い。
「それよりみーちゃん! 葵、料理部に入ろうと思うんだが、一緒に入らないか!?」

「ノーサンキューだ」

 速攻で断られた。

「あたしはダーリンのために柔道部のマネージャーになるって決めてるから」

「ダーリンだとっ!? あのジャイアントゴリラのためにマネージャーなんて嫌だっ!!」

「うるせえな。お前が嫌でもあたしはなるんだよ! それにジャイアントゴリラってなんだ!!」

 ボコッ!! といい音を響かせ、葵は殴られた。

 ダーリンとはみーちゃんの彼氏であり、葵を含めた3人は同じ柊中出身なのだ。

 葵が一方的に嫌っているだけで、向こうにしてはいい迷惑である。

「葵は破局を求める!」

 今度はゴツンッ!! と頭突きをくらった。

 元ヤンの頭突きは破壊力抜群だ。

「てめえ、次はその口ひねり潰してやるからな」

 みーちゃんが言うと本当にやってしまいそうで恐い。

 騒々しい朝はこうして始まっていくのであった。

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