可愛いなんて大嫌い。
「……葵達親友じゃなかったのか?」

「そうだったか?」

 さっきの言葉を本気にしてある葵が面白いので、みーちゃんは笑いを堪えながら演技をする。

「2年前の誓いを忘れたのか!?」

「覚えてねえな」

「……みーちゃんの赤いハンカチーフ!! そんなんだから勉強出来ないのだ!」

「なんだと! 勉強なんか人生でなんの役にも立たねえじゃねえか!!」

 ちなみに赤いハンカチーフとは、みーちゃんが元ヤン時代に呼ばれていた通り名である。

 赤い特攻服に身を包み、赤いハンカチを口元に巻いていたからだ。

「喧嘩だって生きてくために必要ないではないか!」

「人生は弱肉強食だぞ! 喧嘩は必要に決まってんだろ!」

 最初は冗談だったみーちゃんも「勉強が出来ない」と言われてキレてしまい、2人はいつしか本気モードに入っていた。

「もういい、みーちゃんとは絶交だ! 葵は平和主義なのだバカー!!」

「上等だこの腰抜け野郎が!」

 葵は久しぶりの絶交を親友に告げた。

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