%コード・イエロー%
あまりの静けさに、仲地のPHSから、呼び出しのプルプルいう音までが、
私の耳にも届く。
と。
はい、Q外受付です、という声が、受話器を通して聞こえた。
・・うそ?なんで?!
Q外に電話して、何をする気なのか。
罪から逃れた気になっていた私は、一気に血の気が引いてきた。
私の話が作り話だということは、受付に聞けばすぐにわかることだ。
佐藤なんて患者、少なくとも、私がいた時点では、かかっていないのだから。
もうだめだ。
私は、涙があふれそうになるのを、必死で堪える。
こんなところで、みっともない醜態をさらすのは、ごめんだ。
どうして、仲地が、私の嘘を見破ったのかわからないが、
もう、どんな言い訳も成立不可能だ。
何も言わず、くびになるしかない。