%コード・イエロー%
どれくらい、時間が経過したのか。
もう、何時間も、そうして仲地と対峙しているような気がしたけど、
実際は、瞬きするくらいほんのわずかな時間だったんだろう。
私の、額に現れた汗が、頬を通って流れ落ちるくらいの刹那の時間。
「あ・・の」
沈黙が怖くて、私はわざと明るい声を出した。
受付営業用の、スマイルも用意したけど、あいにくとそれは失敗して。
多分、ひきつり笑い。
「何?」
何って、それはこっちのセリフでしょう。
心の声が顔に出たのか、仲地は、ふっと笑った。
「夏夜のこと、もっとよく教えてよ」
時々いるんだよね。
突然人のこと呼び捨てにするDr.って。
そういう人たちは、皆、同じ欲望をもっていて。
とりあえず、手当たり次第に女を食っていこうって連中。