%コード・イエロー%
・・だから、医者なんて大嫌い!!
声に出せば、全て終わりだ。
私は、仲地を罵倒して、平手を食らわせてやりたい衝動を、
必死に押さえた。
・・私、馬鹿だ。
過去にこだわって、こんなことして。
ほんと、大馬鹿。
それでも、過去に囚われた私は、どうしてもこの病院に残りたかった。
好きでもないこの男に体を売り渡しても、
心を売り渡したくはなかったから。
ゆっくりと、仲地の唇が近づいて、私のそれに触れようとした瞬間。
それは、暗黒の世界を引き裂く雷鳴のごとく、
部屋中に鳴り響いた。