%コード・イエロー%

私が乗る電車は、途中から地下鉄へと乗り入れる。

暗くなった満員電車のガラスに、私の顔が映りこんだ。



・・うわっ。酷い顔。



眉間にしわを寄せた自分の顔は、26歳とは到底思えない。

はぁ、と私はため息を吐いて、お腹を押さえた。


朝から胃の調子が悪い。

胃薬は飲んだけど、なんか痛みがもやもやと広がってるような気がする。


体調が悪くても、私が休むことはできない。

それは、入社したときから一貫して同じで、何度訴えても変わることはなかった。


胃が痛む原因ははっきりしてる。

今日が、新人の入ってくる日だから。

毎年この月になると、私は気分がめいるんだ。


その時、ガクンと電車が大きく揺れた。



・・うそ?

触られてる?!





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