%コード・イエロー%
立ちすくむ私をあざけるように笑うと、仲地は私の腕をひいて、
自分の膝の上に置いた。
呆然として抵抗する気もおきない私の体は、人形のように彼の体の上に座らされる。
そのまま、背中から伸びてきた仲地の腕が、シャツの上から私のふくらみに触れてきた。
もう片方の手は、スカートを捲り上げ、太ももの上を往復している。
自分の愚かさに涙も出ない。
こんな勝ち目のない勝負を挑んだ私の馬鹿さかげんに辟易する。
仲地は最初からカルテを探す気など毛頭なかったのだ。
ただ私を脅かして、体を開かせるのが目的。
医師という、ゆるぎない地位を手に入れた男が、“犯罪の片棒”を担ぐはずがない。
そんな簡単なことに、どうして気づかなかったのだろう。
急激な吐き気と眩暈に襲われた時、仲地の冷静な声が囁いた。
「それで、20年前のカルテなんて、本当にここにあるのか?
普通は、何年かしたら、廃棄処分だろう?」
驚いて振り返ったら、面白そうに笑う仲地の瞳が近づいてきて、唇を奪われた。
ちゅっ、と音がして、すぐに離れていく。
・・ひょっとして、手伝ってくれるつもりなのだろうか。