%コード・イエロー%

「ただいま」


そう言う亮雅の顔は、絶対に何かたくらんでいる顔で。

私の脳が、甲高く警戒信号を発している。


「ん?夕飯作ったのか?」


台所に入る前に、匂いでばればれらしい。

余計なことして、とあやまる前に、亮雅の綺麗な唇が動いた。


「なんか、新婚さんみたいだな」


「な!」


「ほら、あれ言えよ」


「あれ?」


不思議顔の私に、わからないのか?と言いながら、私との間合いを詰めると、

亮雅は私の耳元にわざとらしく囁いた。


「デザートは、私よ、ってさ」


「な、なに言って!!」


私の顔が、爆発しそうなくらいに一瞬で熱くなる。


「なんなら、デザートからいただいてもいいけど」


亮雅の唇が、私の耳たぶに軽く触れる。


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