%コード・イエロー%
私の顔を見て、微苦笑を浮かべたが、亮雅の黒い瞳は真摯に見える。
何か言わなくては、と思った時には、私の唇は亮雅にさらわれていた。
挟むように柔らかく滑っていく亮雅の唇が、私の思考を奪っていく。
「あ、あ、の!」
何度か言葉を紡ごうとしたが、失敗する。
そのうち、亮雅の手が、シャツの下にもぐりこんできた。
「待って!話の続きが」
「話は後だ。早く食べないとデザートが痛んじまう」
軽く笑う亮雅の息が、私の首もとにかかって、ぞくりとあわ立つ。
全身で反応しつつも、頭の中は、さっきの会話でいっぱいだ。
“俺が探してやる”、そんなこと無理だと私の理性が訴える。
と同時に、彼なら本当にそれを可能にしてしまうんじゃないかと思う私がいて。
「先生!待ってください。せんせっ!」
先生と呼ぶたびに激しさを増す亮雅に、私が折れるしかないと悟った。
「亮雅!待って!」
待てを命令された犬のように、亮雅はお預けをくらって、ぴたりと手が止まる。
かに思えたが。