%コード・イエロー%
亮雅が言ったとおり、私の体はすでに彼に知り尽くされている。
多少の抵抗など、羽で石を押すようなものなのだろう。
あっという間に亮雅の手で、私は産まれたままの姿にされた。
「ちょ、もう脱いだんだから、いいでしょ。離し・・・あっ!」
私がどんな声を上げるか、彼は計算ずくなのだろう。
「何のことだ?脱いだんだから、今からだろ?」
ここはラブホだからな、と言いながら亮雅は私を抱き上げると浴槽へと沈める。
「体、あっためてやるよ」
唇の端を吊り上げると、亮雅は妖艶に笑った。
その笑顔を見るだけで、私の体温は急上昇する。ジャグジーなんて目じゃないほどに。
なんでこんなことになっているのか、そもそもの原因さえ忘れて、
私は亮雅の唇と指先に酔いしれた。
「亮雅。大好き」
どうしてそんな言葉がこぼれてしまったのだろう。
熱さで頭がどうかしていたとしか考えられない。
例え体を重ねているときだって、一度として口にしたことのないその台詞を、
私はあっさりと吐き出した。
瞬間、亮雅の体が強張った気がした。