%コード・イエロー%
答える代わりにそっと瞼を閉じると、亮雅の掌が優しく私の頬を往復し、彼の熱が唇から伝わってきた。
ついばむように、何度も角度を変えてやさしく降ってくる亮雅の唇は、
次第に深く長く、私を包み始める。
「んっ!」
与えられる快感に、ここが学校の門のすぐ外、公道であることは、すぐに頭から追いやられてしまった。
情熱的な亮雅の唇。
コートを羽織っていても、時々吹いてくる風が身を切るように冷たいのに。
そんな事を微塵も感じない。
世界に二人きりのような感覚。
内から電流のようにあふれ出す波が、私の頭の先からつま先までを何度も往復していく。
澄んだ透明の水のような、厚く硬い鉱物のような、軽くて薄い気体のような、
なんとも形容しがたい感情が、一気にほとばしって私の体を駆け巡る。
亮雅の背中に腕を回し、素直に彼の体に身を委ねた。
・・亮雅。やっぱり、大好きだよ。