%コード・イエロー%
「え?何これ!!」
それは縦30センチ、横50センチ、高さも10センチほどありそうな巨大なもので、
たくさんの苺とホイップクリームで飾り付けられており、その真ん中には。
“夏夜&里佳子 試験合格おめでとう 二人の友情と輝かしい未来に”
チョコレートでしっかりとそう書かれている。
「亮雅、これっ!」
「俺から二人へのお祝いだ。遅くなって悪かった」
どうやら里佳子も知らなかったらしい。大きな瞳で何度も瞬きしている。
「すごぉい!こんな大きなケーキ感激!ねぇ、夏夜!!」
「本当だよね。ウェディングケーキみたい!」
近くに座っていたお客さんも、その大きなケーキにちらちらとこちらを見て声を上げていて。
・・なんだか、亮雅といると、自分が特別な女になった気がするよ。
店員さんが数人並んで準備を整え終わると、おめでとうございます、と拍手をすると全然関係のないお客さんまでが手を叩いてくれた。