%コード・イエロー%

突然、亮雅が私の体をころりとひっくり返した。


「えっ?」


亮雅の体重がかけられて、私の体が完全に固定される。


「俺だけ見てろよ。

お前は、俺だけ見てればいいんだ」


あやしい輝きを発する亮雅の瞳にとらえられ、私の体が内側から熱くなる。

私の髪を梳くように、亮雅の長い指が絡められて、私は少女のように身を硬くした。

と。


「お前は、だれにでもへらへらとついていきそうだからな」


「なによそれ!そんなわけないでしょ!」


「そうだろうが。永井にだっていい顔してついていきやがって。

あのウロのエロオヤジにだって、媚を売ってただろうが」


「ウロのエロオヤジ?」


永井のことは、確かに軽率だったと反省しているので覚えがあるが、

エロオヤジって誰のことだろう?

数秒間、二人の間で共通の泌尿器科の知り合いを考えると。


「え、まさか、ギャグの富田先生のこと?」


「あいつに先生なんてつけるな。気があるんじゃねぇだろうな」


「気があるって。だってあの人もう50すぎてるんじゃ。

大体、媚を売るって何のこと?」

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