%コード・イエロー%
正直、この年まで、あまりいい男性経験のない私は、
里佳子に言わせれば、男性恐怖症に見えるんだそうだ。
『ちゃんと恋しなさいよ』
しょっちゅう言われている言葉が、なんだかとても身にしみた。
・・私も、そろそろ彼を見つけないと、まずいのかな。
たかが、手を重ねられたくらいで、こんなにも体温が上がっている自分が、
とても恥ずかしい。
相手が何とも思ってないのだから、なおさらだ。
顔は・・・赤くなってたりしないよね?
ハンドルを回転させ終えると、棚を固定し、その中へ二人で滑り込んだ。
さっさと見つけて、ここを出よう。
そろそろ、Q外にもどらなくちゃいけないし。
万一混み始めていたら、皆に迷惑をかける。
はやる心を抑えて、カルテを探すと。
「あ、ありました!!」
ずいぶん高いところに、目的のカルテが見えた。