存葬乃楼
「うん。私は虐められてたから当時違うクラスで共通の友達に声を掛けて見たんだけども誰もその理由知らなくて…遺書とかも無かったみたいだし、自殺した人の高校の人も知らないみたいだって言われたの」

なんとなく唯が悩んだことがわかってきた。

自分を助けてくれた大事な人。その人が突然自殺してしまった。でも誰もその理由を知らない。だから自分にとっても「それ」は何なのかがわからなくなっていた。

「ねぇ唯はその人の家知ってるんでしょ?」

「うん」
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