存葬乃楼
~放課後~

私達は怜治君の家へと向かった。
唯とは同じ小学校の学区内ということもあり、そう遠くは無かった。
それだけに不思議だったのは、何故怜治君の人が自殺したときに唯に連絡がなかったのか。せめて家族の人だったら何か聞いたりしていないものなのだろうか。それとも誰も連絡をしてくれなかったのだろうか。「虐め」…虐められた方は心に深い傷を背負って虐めた方もやがてその過ちに気が付く。
そこに出来た壁がそ人の死の連絡さえも遮ってしまっているような気がする。
< 19 / 59 >

この作品をシェア

pagetop