双子の秘密
「だから…俺も好きなんだって」
ポンッと私の上に手を置くと
いつもの顔で。
いつもの、笑顔で。
あたしと身長を合わせる。
「マ…マヂで?」
「嘘なんかつかねぇよッ!」
嘘…
ってそうだ。
嘘なんかつかないんだったッ…。
…なんか夢みたいで…。
不意に現実と言われると顔が赤くなる。
「付き合ってくれんの?」
「えッぁッ…お願いします……って!それはあたしのセリフだよッ」
顔の前で手をぶんぶんふった。
「どっちも一緒な様なもんでしょ」
そう言うと二人でドアに向かった。