恋獄

~不良なカレ~

岡部「湯加減はどうかねデュフフ」

彼はプリンス岡部

何故かあたしに付きまとっている牛頭鬼(ごずき)

牛みたいな顔してるけど

生前は本当に牛だったらしい

大釜で茹でられるあたしに

湯加減とか聞いてくる嫌なやつ

ていうかお前がビーフシチューになれ


「ゲホッゲホッ!」

大釜から放り出されたあたしは

その場にうずくまって

無様に咳き込んだ


??「うぇ~いお疲れ~い」

涙眼で顔を上げたあたしは

思わず息を飲んだ


そこにいたのは

あたし好みの

イケメンだった


身長が高くて

「お前その髪型作るのに何時間かけたのwwプゲラw」

っていう位気合いの入った

ワックスでガビガビな金髪

名付けてシェンロン昇天盛り

肌はお風呂に入っていないホームレスのような黒さ

あからさまにヘラヘラした態度

頭の弱そうな笑い方

そして上下毛玉満載なスェット

完全にあたしのタイプだった
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