またね
それから私たちは、昔からの友達のように色々な話しをした…

ただ現実を忘れて…

今のこの時間を楽しんだ…
命一杯楽しんだ…

どれくらい時間が経ったのか…

翔太郎はちらりと時計を見ると 声をあげた

「そろそろ時間なんで…最後の乾杯を…力也!よろしく」

いきなり乾杯の音頭を振られたはずの力也は、前々から決まっていたかのように当たり前のように席を立った。


「はぁい!みんな準備いい?今日の出逢いに感謝!乾杯↑!!!」

ひとみの方を見て言った…私には力也がひとみの為だけに言ったと確信した。


ひとみの恋愛ごっこの始まりの合図が「カチン」となった。

私は翔太郎を見た…

翔太郎は私に


「出逢いに乾杯!」

と言って、グラスに自分のグラスをカチンとぶつけて、笑った…



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