またね
「前っち 何飲む?翔ちゃんは生でいい?」


「じぁ 私カシスオレンジにするわ」


「すんません! 生2つとカシオレ」


飲み物を注文し力也が意味ありげにニヤニヤしながら私たちを見て…


「で!? 今日のデート楽しかった?」



一番触れたく話をいきなり聞いてくる力也…
ほんまに空気読めよ!馬鹿!!ばか!!


「デート… じゃ…」


言い掛けると、翔太郎は私の髪をくしゃりと触り言葉をさえぎった…


「まぁな!」


…まぁな?

デートなんてしてないやん…

彼女の誕生日プレゼント買いに付き合っただけ…

一瞬手繋いだけど…

翔太郎の気持ちが少しも分からなかった…

聞きたくても聞けないよ…ただの友達なんて言われたら…
立ち直れない


そして…
その気持ちは最後まで私には分からないままなことも…

その時の私には分からなかった…



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