またね
「結ぃ⌒」
私は握られていた手をほどいた…
「ヤバイ! 門限までもう15分しかねぇ―ぞ―!」
力也が焦った声を上げた
「2人とも行くぞ―!いそげ―!」
2人は走りだした。
翔太郎は私の膝にかかったジャケットを手早く持つと当たり前のように私の手を握って走りだした…
寮の明かりが見えた…
翔太郎は寮の少し手前で繋いだ手をほどいた…
手を繋いだ2人を誰にも見られてはいけないかのように…
これが現実…
そしてやり場のなくなった手をポケットにしまった…
「前っち 大丈夫と?」
「…うん」
「今日は付き合ってくれてありがとうな!」
翔太郎は私を真っ直ぐ見つめた…
何と答えたらいいのか分からなかった…
「じゃ またな!おやすみ」
翔太郎は軽く右手を挙げてくるりと背中をむけて歩きだした…
2人の距離はゆっくりとひらいていった…
「翔ちゃん…」
「ん?」
翔太郎は振り返った…
「またね! おやすみ!」
それだけ言うと寮の扉を開けて中に入った。
真っ直ぐ前をみて
またね… おやすみ…
心の中で呟いた…
また…何てもうないのかもしれない。
我慢していた涙の粒が頬を伝って落ちていった…
私は握られていた手をほどいた…
「ヤバイ! 門限までもう15分しかねぇ―ぞ―!」
力也が焦った声を上げた
「2人とも行くぞ―!いそげ―!」
2人は走りだした。
翔太郎は私の膝にかかったジャケットを手早く持つと当たり前のように私の手を握って走りだした…
寮の明かりが見えた…
翔太郎は寮の少し手前で繋いだ手をほどいた…
手を繋いだ2人を誰にも見られてはいけないかのように…
これが現実…
そしてやり場のなくなった手をポケットにしまった…
「前っち 大丈夫と?」
「…うん」
「今日は付き合ってくれてありがとうな!」
翔太郎は私を真っ直ぐ見つめた…
何と答えたらいいのか分からなかった…
「じゃ またな!おやすみ」
翔太郎は軽く右手を挙げてくるりと背中をむけて歩きだした…
2人の距離はゆっくりとひらいていった…
「翔ちゃん…」
「ん?」
翔太郎は振り返った…
「またね! おやすみ!」
それだけ言うと寮の扉を開けて中に入った。
真っ直ぐ前をみて
またね… おやすみ…
心の中で呟いた…
また…何てもうないのかもしれない。
我慢していた涙の粒が頬を伝って落ちていった…