またね
「取り敢えず寒か?車そこだから乗ると!」


車の中はとても温かかった…

車は静かに動きだした。



「元気だったか?」


たった2日会わなかっただけなのに翔太郎は何ヵ月も会えなかった恋人に言うように優しく微笑んでいた。


私は気のきいた言葉を探したけれど見つからなくて…


「…うん」


ただそう小さく答えるのが精一杯だった。


「この間お詫び…」


「ん…?」


ゆっくりと視線をあげて翔太郎を見た。


「…何でもなか!」


翔太郎は少し照れたように前を向いてそう言った。



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