またね
30分ほど車を走らせてファミレスに着いた。


その時
携帯が鳴りだした…



携帯を取り出して着信を確認すると、一馬からの電話だった。



私は一気に現実に戻された…
鼓動が激しくなった…



どうしよう…?


躊躇する私に


「前っち電話でないと?彼氏…?俺外で待ってるから…」


「ごめ……ん」


翔太郎は私の言葉を最後まで聞かず車のドアを開けて外に出て行ってしまった…


私は一度深呼吸をして気持ちを落ち着かせて電話にでた。
何時もなら嬉しいはずのコール…


「もし―もし―!」


「はい」


「ん?結?どうしたん?何か元気ないんちゃう?」


「え…?元気だょ!!」


「そうかぁ…?なら良いけど、今何しとん?」


「今……寮に帰るところ」

「そっかぁ―もう遅いし気を付けて帰れらなあかんで!」


一馬の優しさが辛い…
ごめんね…


「うん…分かった!じゃ遅れるし走って帰るわ!また明日電話するし」


「おぅ!そうかぁ!気つけろよ!転ぶなよ!おやすみな!」


「うん明日…おやすみ」


嘘をつくのは心が傷んだ…


ごめんなさい…



< 89 / 100 >

この作品をシェア

pagetop