サミシイカラ…ウソツキ
あたしは成瀬さんの頬を両手で挟み、彼の端正な顔を真剣な眼差しで見つめる。
茶色の切れ長の目。
すっと通った鼻筋。
薄目の綺麗な唇。
頬は少し痩せた様な気がする。
あたしの手は頬から首筋をなぞり、彼の鎖骨を通り、はだけたバスローブから細身だけど筋肉が程よく付いた肩と腕に触れていく。
あたしは彼の瞳を見つめたまま、広い胸にそっと手を当てた。
彼の心臓の鼓動を感じる。
ドクンドクンと強い鼓動。
成瀬さんも見つめあったままあたしの胸にそっと手を当て、心臓の鼓動を感じ取る。
お互いの手を伝って感じる《生きている》という熱い流れ。
ここにお互いが存在している喜び…