サミシイカラ…ウソツキ
動揺
成瀬さんは端正な見かけとは違ってとっても気さくな人だった。
注文した料理を私にも取り分けてくれ、美味しいワインと共に会話も弾んだ。
「聡さんは兄貴の同級生なんだ。俺にとっては料理の師匠みたいなもんで、仕事柄、色んな料理を試食するけどなかなかこうはいかないんだな。絶対秘訣を教えてくれないし。ケチだよな〜!」
「ケチとはなんだよ。誰が商売敵に秘訣を教えるか!」
「はいはい!もうすっかり聡さんの虜ですよ〜♪胃袋捕まれちゃってますから!」
「気持ち悪いな!祐姫ちゃん、誤解しないでよ!?そっちの気はないからな!」
3人で大笑いした。