愛の小説…!?
「………なんじゃ」
玄関を出た目の前に…バナナの皮の山。ドンキーコング実写化か。
でもなぜ俺の家の前…。
容疑者として疑い深いのは…
①鎌田晃。
②半沢純。
③第三者…?
……いや、でもなんであいつらがわざわざ嫌がらせを?
とりあえず2限に遅刻はできない。小走りにバナナの皮と家を後にする。
「……じゃあ、ほんとうにお前らやってないんだな?!」
「颯ン疑い深いよー(;_;)」
「私たちがそんなことをしてもなんのメリットもないじゃないか!」
「そうだよ!すき在らば颯ンと付き合いたいのになんでわざわざ嫌がらせしなきゃいけないんだよー!」
「お前が付き合いたい、とか言うな阿呆。」
学校に着くとタイミングよく…いや、いつものごとく二人に引っ付かれたので問い詰めたがやはり違ったらしい。
「あ…!」
「なんだ晃。」
「私のストーカーじゃないか!?」
「晃にストーカーがいんの?嘘だぁ~っ」
「……あ」
可能性としては有り得る。
この一週間、うまい具合に(計算されてる?)晃を家まで送り届け今週月曜の朝からバナナの山。
「……彼氏と勘違いされたわけか」
「…素敵な夢物語だ」
「…悪夢だっ颯ンの浮気者っっ」
半沢が半泣きで走って行く。晃は妄想の中にいるらしい。
とりあえず放置して2限の教室へ向かう。